2 争点
(1) 支払督促決定がされた場合の請求訴訟、確認の訴訟の適否
ア 原告の主張
原告は、被告らに対する本件支払督促決定を得ているが、支払督促決定には、既判力がないので、いつ覆されるかわからないため、既判力を有する本訴主位的訴えないし本訴予備的訴えをする利益がある。
イ 被告らの主張
しかるべく。
(2) 甲1の法17条1項該当性(法43条の適用関係)
ア 原告の主張
(ア) 甲1には、貸金業者である原告の商号及び住所地(法17条1項1号)、本件貸付の契約年月日(同項2号)、本件貸付の金額(同項3号)、本件貸付の利率(同項4号)、前記1(2)イ記載のとおり返済の方式並びに返済期間及び返済回数(同項5号、6号)、賠償額の予定(同項7号)、その他内閣府令で定める事項(同項9号)の記載があるから、法17条1項各号の要件を充たす。
また、同様に、甲1には、法17条2項ないし4項所定の記載がある。
(イ) なお、前記1(2)イの記載に関しては、自由弁済とは、内入弁済を認める趣旨であるところ、法は内入弁済を禁止していない。
また、弁済後、次の支払日までの利息は、残元本に利率と経過日数を乗じて計算して算出することは、分割弁済も自由弁済も同様であり、自由弁済であるからといって、弁済額を把握するのが特に困難であるということはできない。
イ 被告らの主張
本件において、元金については、自由弁済の方法がとられているため、債務者が毎月末日に支払う弁済額を把握することが困難なので、そのような記載は、法17条1項5号、6号の要件を充たさない。
(3) 甲8の1ないし43(受取証書兼残高確認書)の法18条1項該当性及び同各書面の交付の有無(法43条の適用関係)
ア 原告の主張
(ア) 原告は被告Cに対し、受取証書兼残高確認書(甲8の1ないし43)を、被告Cが店頭で支払った場合はその場で、銀行振り込みの場合は郵送により、その都度交付した。
(イ) 受取証書兼残高確認書には、いずれも、貸金業者である原告の商号及び住所(法18条1項1号)、契約年月日(同項2号)、貸付の金額(同項3号)、受領金額及びその利息、賠償額の予定に基づく賠償金又は元本への充当額(同項4号)、受領年月日(同項5号)、その他内閣府令で定める事項(同項6号)の記載があるから、法18条1項の要件をすべて充たしている。
イ 被告らの主張
被告Cは、受取証書兼残高確認書等、受取証書は、一切受け取っていない。
(4) 支払の任意性(法43条の適用関係)
ア 原告の主張
本件債務に対する支払をした際、被告Cは、別紙元利金充当計算書のとおり、約定の利息、損害金として、任意に支払ったものである。
イ 被告らの主張
否認する。
(5) 支払遅延の効果の免責等の有無
ア 被告らの主張
原告は、被告らが利息の支払を遅滞した後も、何の留保もなく被告らの弁済を受領し、期限を猶予する、或いは、支払遅延の効果の免責する旨の意思表示をした。
イ 原告の主張
被告らの主張は否認、ないし、争う。
原告が被告らからの弁済を受領したのは、被告らが任意に支払う限り、訴訟の提起その他の取り立てをしないことにしたにすぎない。
(6) 充当計算
ア 原告の主張
上記(2)ないし(5)における原告の主張からすると、被告Cの弁済は、いずれも、法43条の適用があるから、別紙元利金充当計算書のとおり、平成13年9月13日時点で、被告らが原告に負う残債務の額は、25万3277円である。
イ 被告らの主張
上記(2)ないし(5)における被告らの主張からすると、別紙C・イコー(訴状訂正書添付)記載のとおり、利息制限法に従って充当されるべきであるから、被告Cは、原告に対し、平成13年9月13日の時点で、18万6861円の不当利得返還請求権を有する。
(7) 不当利得に対する原告の悪意の有無
ア 被告Cの主張
原告は、平成13年9月13日時点で、被告Cの過払について悪意であったから、悪意の受益者として、不当利得返還請求権の発生の日の翌日から、18万6861円に対し、少なくとも、民法所定の年5%の割合の遅延利息の支払義務を負うので、不当利得返還請求権の発生の後であることが明らかな同月29日以降の遅延利息の支払を求める。
イ 原告の主張
否認ないし争う。


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